2006年02月15日

【安心か危険かこの症状】頭痛

慢性的な頭痛に悩む人は、ざっと300万人いると推定されている。ひと口に頭痛といっても、その症状はさまざま。それによって原因や対策も違う。放置すると命にかかわる危険なものもあり、危険度は痛みの程度だけでは判別できないから怖い。
 あなたの頭痛は危険か安心か? 日赤医療センター脳神経外科の鈴木一郎部長に聞いた。

●パソコン作業が長く続いた後、頭に輪っかをはめられしめつけられるような頭痛がする。首や肩の凝りもある 
「身体的・精神的ストレスから、頭や首の筋肉が緊張して起こる緊張型頭痛で、安心な頭痛です。首が細くて長く、頭が大きい人に起こりやすい」
 頭痛の軽減にはパソコン作業の合間に首のストレッチをやるといい。良くならないときは脳外科を受診して、筋弛緩剤や精神安定剤を出してもらおう。

●頭全体が痛む頭痛が2~3日続いている。吐き気もする
「脳動脈瘤から小出血している可能性がある危険な頭痛。本格的なクモ膜下出血発作の前触れです」
 頭痛の程度が軽くても、いつもと違うと感じたら、風邪や過労で片付けずに脳外科でCT検査を。脳動脈瘤からの出血とわかれば、再出血を防ぐ緊急手術が必要だ。

●朝起きがけに頭が割れるような頭痛がする。吐き気もする
「脳腫瘍が原因で水頭症を起こしている可能性があります。脳腫瘍のために脳脊髄液の流れがせき止められ、頭蓋内圧が上がり頭痛がするのです」
 危険な頭痛。脳外科を受診して緊急処置が必要だ。

●2カ月前から毎日深夜3時ごろに出刃包丁で突き刺されるような激しい痛みが、目の奥から始まり頭に広がる。目が充血し涙や鼻水が
「中高年男性に多い群発頭痛です。安心な頭痛ですが、症状は激烈。市販の鎮痛剤は効きません」
 脳外科を受診して酸素吸入をしたり薬物療法をすると良くなる。

●突然、ハンマーで殴られたような激しい頭痛が。意識もボーッとしてきた
「1回の発作で40%が即死するクモ膜下出血の発作の疑い。最も危険な頭痛。救急車を呼んで一刻も早く病院へ行き、救命治療を受ける必要があります」

●風邪の症状の後に頭全体が激しく痛み、首の後ろが硬くなって動きにくくなってきた
「ウイルス性髄膜炎の可能性が大。危険な頭痛。入院して検査・治療を受ける必要があります」

●徹夜の翌日12時間も寝た。その後片側のこめかみがズキンズキンと痛み吐き気もしてきた
「睡眠時間が不規則になったときなどに起こりやすい片頭痛の可能性が大。症状はつらいが安心な頭痛です」
 起こる頻度が年数回程度なら発作を抑える薬を、月に何度も起こるなら予防薬をのもう。

●雪道で転んで頭を打撲してから1カ月後に頭全体が痛み出した。痛みは日に日に強くなる
「頭部外傷がきっかけとなって起こる慢性硬膜下血腫の疑いが濃厚。外傷の後も頭蓋骨の下の硬膜下にジワジワと出血、血腫を作る病気で、危険な頭痛です」
 血腫によって頭が圧迫されるので、半身のマヒや言語障害などが出てくることがある。放置すると命にかかわるので、できるだけ早く病院へ。この病気との診断がつけば、血腫を取り除く手術が必要だ。
 たかが頭痛と侮ってはいけない。頭痛のタイプを見極めて、慎重な判断と対処が必要なのだ。